かつて日本の住宅は自然素材、天然木等をふんだんに使った、自然と共生できた建物でした。しかし終戦後、復興計画においては、『人間らしさ』より『効率=スピード』が優先されました。中でも、ひどいのが建て方です。当時の在来木造工法は、大量生産出来るものではありませんでした。そこで工場生産型住宅であるプレハブ工法,ツーバイフォー工法を、これならばスピードを期待出来るという理由のみで、品質的な確証をしないままに推奨してきました。又、建築資材についても終戦当時、日本の山林は戦時拠出で伐採が進み需要に追いつかない状態でした。 そこで政府は東南アジアで大量に自生するラワンに眼をつけたのです。ラワンは、木目が粗くとても表層材には使えない木材なのですが、それをスライスして合板をつくり表層部に突き板<例えば檜,ナラ、桜、等々>を貼る。そんなことをしながら木材不足をしのいだのです。つまり日本の戦後処理のために作った方便であったはずの建築工法、建材製造方法が、見直されることなく、未だにメジャーの地位になっているのです。 もう日本の戦後処理は終わった。終戦の日生まれた人は間もなく60歳を迎えようとしているのです。お客様も我々建築業者ももう一度住宅の原点に戻って真剣に本物の日本の住宅はどんなものがいいのかを考える時ではないでしょうか。 良い家の要素は、その家にどれだけの「資産価値」があるかだと思います。 真の資産価値を備えた家とは、街並みに配慮しつつ、社会貢献としての家造りまでを考慮に入れたもの、人生の多くのライフステージに順応することのできる空間づくりではないのかと思います。エヌエイホームは、古くから中国との貿易で発展し、日本全国に文明文化を発信してきた文化発祥の地「筑紫(福岡)」に、本物の美しい造形、色彩、機能を柔軟に取り入れ、さらに優れたものを生み出してきました。 エヌエイホームは福岡県の歴史的背景にかんがみて新しい日本の住宅の文明(性能)・文化(デザイン、色彩)をこだわりを持って作り続けたいと考えています。皆さまの家造りが、心から納得いく喜びあるものになることを、心より願っています。 |